安全な階段になっていますか?

家庭内事故が起きやすい場所に「階段」があります。
階段でつまずいて手や足を打つだけではなく、下まで落ちたりすると大きな怪我になりかねません。

階段で事故が起こりやすい原因は、
・手すりがついていない
・照明が暗い(足元が良く見えない)
・急勾配である
など、構造上の問題があると思います。

では、なぜそんな危ない階段が造られているのでしょうか?
それは、住まいの設計をしていく中で、「階段」が二の次に考えられてしまいがちな場所だからではないかと思います。

例えば「リビング・ダイニングをもう少し広くしたい」と、階段のスペースを削ってしまうなど。

スペースを削った結果、とても狭い階段となり、
十分な踏み面(※1)を確保できなかったり、勾配が急になってしまったり、
手すりをつけられなくなってしまったりするのではないかと思います。

※1 踏み面(ふみずら)とは、階段の足て踏む板の奥行寸法のことです。
広いと安定しますが、広すぎると大股で上り下りすることになります。

一般的な住宅の階段の規定は「巾75センチ以上、蹴上げ23センチ以下、踏み面15センチ以上」となっていて、
この通りの寸法にすると、かなり急な階段になってしまいます。

また、蹴上げや踏み面には「上りやすい・下りやすい」寸法があります。
安全な階段には各寸法のバランスがとても大事なのです。

また、階段は実はとても「絵になる空間」です。
設計者の中には、かっこいい階段にこだわって、わざと手すりを設けない人も見かけます。

でも、安全なはずの家の中で、大きな事故が起こることは避けたいですよね。
設計者にお任せにせず、ぜひ設計段階から「安全な階段にしてください」と要望を出してください。

安全な階段については、オールアバウト「子どもや高齢者に安全な階段のチェックポイント」にて
詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

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