人生の最後を過ごす住まいについて、考えたことはありますか?
私自身、どんなところで最後の時を迎えたいか、考えなくてはならない年になりました。
今の住まいは東京郊外の一軒家で、実家から徒歩3分、幼少のころからずっとここに住んでいることになります。
10代の終わり、電車に乗って都心部の大学に通い出すと、長距離・混雑で通学そのものが苦痛になりました。「いつかもっと便利な場所に住みたい」とずっと思ってきましたが、20代、社会人になって結婚して子どもができると、共働きを続けるために、実家の近くでかつ預けたい保育園に近い場所に家を買いました。
40代、子どもが大きくなって、保育園へのアクセスや緑の多い環境にそれほどメリットを感じなくなり、再び、美術館などが多く集まる都心部に住みたいと思うようになりました。
50代になり、コロナ禍に巻き込まれ、在宅勤務が多くなりました。家の前に広がる指定緑地に開くようにウッドデッキを作り、そこでお花をたくさん育てています。自宅で私が占領している仕事スペースはこのウッドデッキに面しており、時折眺めてはホッとしています。都心部に通わなくてよくなれば、ここはとても素晴らしい立地であることに改めて気が付きました。
このように、家族のライフスタイルや、自分の年齢などによって、どこに住みたいかという気持ちは移り変わります。住まいに手をいれて快適になればなるほど愛着も湧いてくるというものです。
しかし、高齢になって伴侶の介護が始まったり、自分自身が動けなくなったときに、安心して快適に住み続けられるでしょうか。そういうことを考える時に、こちらの本はとても参考になると思います。
TJ MOOK『素敵な人の終の棲家』宝島社 2020年6月4日発売 本体価格1100円
自宅、介護施設ならどちらがコスパがよいのか、高齢者住宅・施設の選び方、シニアライフのお金の収支など、多方面から検討することができます。なかなかの充実ぶりです!
私もこの本の中で「ずっと安心して暮らすための住まいのチェックポイント」についてお話しています。
そろそろ終の棲家のことを真剣に考えようか、と思っている人は手に取ってご覧いただけますと幸いです。