「中古で暮らす」~週刊SPA! 掲載のお知らせ~

先日、週刊SPA!(扶桑社)の取材を受け、中古物件を購入する際のおすすめポイントをお話しました。取材ではたくさんお話したのですが、紙面の都合上一部のみの掲載でしたのでこちらでもう少し詳しく説明したいと思います。

住宅購入は新築だけでなく中古も選択肢の一つに

マンションに着目すると、昨年度は新築住宅の供給数が減ったこともあり、新築より中古物件の成約数が多いという逆転現象が起こっています。しかも、新築物件の価格は高止まりのままです。

今、このタイミングで住宅を購入したい方にとっては、新築だけでなく中古物件も視野に入れて検討した方が選択肢も広がりますし、同じ予算でもより希望に近い住まいが手に入りやすいと言えるでしょう。ただし、中古物件の場合はより慎重に見極める必要があることに変わりはありません。

新築VS中古  ~供給数・価格・広さ比較~

不動産経済研究所および東日本不動産流通機構が公表しているデータによると、
・2020年度 首都圏新築マンションの販売戸数は2万7,228戸。戸当たりは6,083万円(㎡単価92.5万円)。平均広さは65.76㎡。
・2020年度 首都圏中古マンションの成約数は3万5,825件。成約物件価格は3,599万円(㎡単価平均55.17万円)。成約物件の平均専有面積は65.24㎡、平均築年数は21.99年で経年化が進む

このデータを比較すると、ほぼ同じ広さのマンションでも新築と中古で約2,500万円の価格差があります。この価格差はまさに中古の魅力でもあります。一方、築年数が20年を超えたものが多いという点には気を付けるべきでしょう。

中古物件を購入する際の注意点

中古物件購入の際に気を付けることは、もともとどのように建てられたか、完成してから売りに出されるまでの間どのようなメンテナンスがされてきたかです。また、キッチン、ユニットバス、給湯器などを始めとする設備機器が一昔前の製品である可能性が高く、かつ、劣化が進み、入居して早々に交換となる可能性もあります。

中古物件の場合はすでに建っているため、マンションのメンテナンス状況や各住戸に備わっている設備機器類の現況などは、ご自身の目で見たりすでに住んでいる人に聞いたりして判断することができます。”どのように建てられたか”については、竣工してしまった物件であり年月も経っているとなると判断が難しいのですが、建てる時に住宅性能評価制度長期優良住宅制度を利用したものであれば安心です。一つの目安にしていただければと思います。

住宅だけじゃない、中古品のリユース

さて、掲載された週刊SPA 8月24日号(8月17日発売号)の企画「中古で暮す」では、住宅だけでなく、車や洋服、パソコン、オフィス家具などの中古品についても取り上げています。リサイクルに詳しい専門家の方によると、コロナ禍で家の整理をして良質な中古品を放出する人が増えていて、世界的にも中古市場は拡大しており、必ずしも「中古品=粗悪品」ではなく、そのイメージは刷新されているとのこと。中古と言ってももし品質が保たれているなら、家計にも優しいし、「エシカル」ですよね。

週刊SPA! 2021年8月24日(17日発売)号企画 「中古で暮す」

週刊SPA! 2021年8月24日(17日発売)号企画 「中古で暮す」。6ページにわたる特集です。


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SDGs、サステナブル、エシカルといった時代の流れも

中古品の利用を拡大することは、SDGs、サステナブル、自然環境や労働環境に配慮する「エシカル」といった時代の後押しもあるとのこと。私たちは進んでエシカル消費をすることで貢献することができます。

エシカル消費とは、消費者それぞれが自分にとって社会的課題の解決になると考え、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動をすることです。身近な例でいえば、フェアトレードのコーヒーを買う、賞味期限切れが近い製品を進んで購入する、コロナ禍で経営が厳しそうな個人商店の商品を率先して購入する、ということも該当すると思います。

住宅においても特に日本では新築に人気がありましたが、まだ使える中古住宅に手を入れて長く使うという思想は、産業廃棄物の排出を押さえ、CO2の削減にもつながり、地球環境への貢献になる、と考えることができます。
以下はエシカルについて

エシカル(ethical)とは、「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞である。つまり、「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていること」を示す。近年は、英語圏を中心に倫理的活動を「エシカル(ethical)○○○○」と表現し、エシカル「倫理的=環境保全や社会貢献」という意味合いが強くなっている。身近な倫理的活動としては、主にエシカルコンシューマリズムが挙げられる。 (出典:wikipedia)

エシカルコンシューマリズムとは、「環境や社会に配慮した工程・流通で製造された商品を選択し、そうでないものを選択しない」という消費活動である。エシカルコンシューマリズムの内、最も注目されている商品カテゴリには、エシカルファッションが挙げられる。(出典:weblio辞典)

これからは、1人1人が意識してエシカルな暮らしをしていく時代になると思います。そのためには中古品を見極める目を持つことも大切ですね。

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