防災の日を迎えるにあたり、防災のカギを握るレジリエンス住宅についてお話した記事が8月31日付読売新聞朝刊に掲載されました。
レジリエンス(resilience)とは、回復力、復元力、弾力などの意味があります。
困難な状況に陥った時に、あきらめてしまうのではなく、しなやかに回復させる力を言います。心理学やビジネス、子育てでも使われる言葉ですが、災害時にも使われています。
いつ大地震が発生してもおかしくないと言われ、また台風、大雨などの自然災害が多発する中、大切な家族の命を守り、災害発生後もそこで生活できること、なるべく早く元の生活に戻れること。そんなレジリエンス力のある住まいが注目されています。
【レジリエンス力の高い住まいの3つのポイント】
・快適に過ごせること
・災害発生後も生活できること
・家族の命を守ること
レジリエンス性の高い住まいの条件として、快適に過ごせることが入っていることを不思議に思う人もいるかもしれません。
なぜ、快適に過ごせる住まいはレジリエンス力が高いのでしょうか?
例えば、災害が発生した時、私たちは様々な困難に対峙し、対策を考え、行動を起こさなければなりません。そのためには日ごろから健康を維持して体力をつけておく必要があります。断熱性能が高く、一年を通して快適に過ごすことができる住まいであれば、そこに住む人の健康が保たれます。「快適に過ごせる家」であることは、災害からしなやかに回復するために必要な条件なのです。
今、私たちはコロナ禍にあり在宅時間が長くなっていますが、まさに健康に過ごせる家の重要性は高まっていると言えるでしょう。
これから家を建てる人、購入する人はそういう視点での家選びをしていただければと思います。また、すでに自宅を持ちの方は、耐震性に不安があれば耐震診断・耐震補強をして住まいの耐震性を向上させたり、窓の内側にもう一枚サッシをつけて断熱性を向上させるなど、リフォームによってレジリエンス力を向上させることもできます。耐震補強や断熱性(省エネ性)向上リフォームに補助金がでる自治体もありますので、ぜひご検討ください。
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