コロナ禍で始める「在宅避難」ができる家

いざという時に在宅避難できるようにしておきましょう

コロナ禍で起こった変化とは

新型コロナの感染拡大防止より自宅で過ごす人が増え、自宅で食事をする回数も増えています。我が家のケースでは、大学生の息子は夏休みになりましたがバイト先が時短営業のためシフトが減り、遊びも普段より自粛するなど在宅時間が長くなっており、夫も週に数日は在宅勤務をするようになったので、平日でも朝昼晩と家族全員が自宅で食べることも珍しくありません。今後もしばらくこの傾向は続くでしょう。

コロナ禍で食料品の備蓄が進む

自宅に家族が勢ぞろいする機会が増えれば食料品も普段より多めに買うことになりますが、食料品などの買い出しも、新型コロナ感染防止のため「なるべく少人数で」「滞在時間は短く」「毎日ではなく3日に1日くらいに」などと言われ、数日分のメニューを考え、買い物メモをまとめて短時間でパッと必要なものを買う、というスタイルに慣れてきた方も多いのではないでしょうか。

ずっと共働きだった我が家では、以前から買い出しは週に1度のまとめ買い、生協の宅配と併用して乗り切ってきましたので、このような買い物スタイルには慣れていました。まとめ買いのマイナス点として、多めに買ってしまいがちなことがあり、毎日必要なものを買うスタイルに比べると「無駄が多いかも」と思うことも多々ありましたが、自然災害が多くなった昨今では、十分な備蓄があるとプラスに転じて捉えることもできます。

コロナ禍で注目される「在宅避難」

この新型コロナの影響を受け、最近では、万が一の災害時の避難先として従来からの「避難所に行く」という選択肢の他に「在宅避難」も注目を集めています。在宅避難とは、災害時も自宅に留まって避難生活をすることをいいます。自宅に避難できるなら、安心して過ごすことができます。また、在宅避難をする人が増えれば、避難所の混雑緩和につながります。

災害時に自宅に避難できればより安心して過ごすことができ、避難所の3密を緩和することもできる

災害時に自宅に避難できればより安心して過ごすことができ、避難所の3密を緩和することもできる

在宅避難ができる条件

ここで在宅避難ができる条件をまとめてみましょう。
➀ 自宅が災害に強い
➁ 数日分の水や食料の備蓄がある
➂ 電気・上下水道・ガスなどのインフラが止まった時もしばらく住むことができる

➀については、耐震性が備わっていて大きな地震に耐えられることや、水害が発生しない立地であることなどが条件となります。
最近建てた家なら多くが国が定めた耐震基準をクリアしていると思いますが、築年数が経った家でも普段からメンテナンスをしっかりしていたり、必要なら耐震診断を受け、耐震補強などが済んでいれば安心です。また、洪水の恐れがある地域などはハザードマップを見るとある程度予測ができますので、今すぐにでも自宅の安全性を確認しておくべきと言えます。

➁については、このコロナ禍の経験より、食料品や水などの備蓄をすることは、私たちの身についたと思います。9月1日の防災の日を迎えるにあたり、ぜひ点検をして足りないものは揃えておくようにしたいところです。このように日ごろから準備しておくこと減災につながります

コロナ禍で食料品の備蓄はできました。その他の非常用備品のチェックも忘れずに。非常用備品のチェックも忘れずに

コロナ禍で食料品の備蓄はできました。その他の非常用備品のチェックも忘れずに。

➂については、上下水道の停止については水の備蓄や簡易トイレ、ガスについても卓上コンロや専用のガスを備えておくことで対処できますが、電気についてはどうでしょうか。災害時には、最新情報を入手することも大切です。ラジオ、テレビ、携帯電話のいずれの手段を使うにも、電気が必要です。

創エネ装置を導入するメリット

例えば電気が止まっても発電してくれる家庭用燃料電池のエネファームや、太陽光発電などを自宅に取り入れておくと役に立ちます。太陽光発電は昼間しか発電しませんが、家庭用の蓄電池を備えておけば、昼間の電気をためておいて夜間にも使えます。

太陽光発電と蓄電池があれば停電時でも電気を使うことができる

太陽光発電と蓄電池があれば昼夜問わず停電時でも電気を使うことができる

エネファームや太陽光発電などの創エネ装置を自宅に取り入れると初期投資に費用が掛かりますが、万が一の災害発生時にレジリエンス力を発揮してくれます。

➀➁➂が揃う家は、私たちが災害に見舞われたとき、私たちの命を守りしなやかに対応し、なるべく短時間で復興できるレジリエンス力の高い家になります。

また今年も9月1日の防災の日がやってきます。
万が一の災害が発生したとき、大切な家族の命を守り、少しでも被害を小さくするためにも、前もっての準備が非常に大きな意味を持ちます。ぜひこの機会にハザードマップや家庭の備蓄品を確認し、ご自宅を「在宅避難ができる家」にしておきましょう。

ハザードマップのトップページ。必ず一度は自宅周辺の安全性を確認しよう。

ハザードマップのトップページ。必ず一度は自宅周辺の安全性を確認しよう。

ハザードマップ:https://disaportal.gsi.go.jp/

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