最終更新日:2026年3月3日
マンション購入を検討するとき、「80㎡・90㎡・100㎡ではどのくらい広さが違うのか」と気になる方は多いのではないでしょうか。本記事では建築士の視点から、80㎡・90㎡・100㎡マンションの間取りの違いや暮らしやすさを比較して解説します。
80㎡・90㎡・100㎡マンションの違い(比較表)
80㎡・90㎡・100㎡のマンションは、広さによって間取りや暮らしやすさが変わります。一般的な目安をまとめると次のようになります。
| 面積 | よくある間取り | 特徴 |
|---|---|---|
| 80㎡ | 3LDK | 標準的なファミリー向け |
| 90㎡ | 3LDK〜4LDK | 部屋数や収納に余裕 |
| 100㎡ | 4LDK | ゆとりある住空間 |
マンションの専有面積は、価格や立地条件によって大きく変わります。近年、価格高騰の影響もあり都市部のマンションでは一戸あたりの専有面積が小さくなる傾向があります(註1)。一方で、首都圏以外では80㎡以上の比較的ゆとりあるマンションも供給されています。
2023年4月26日発行のSUUMOマガジン「仙台版」「広島版」(発行:リクルート)では、80㎡以上のマンション特集が組まれ、筆者も広いマンションのメリットや特徴についてコメントしました。

『SUUMOマガジン』2023年4月26日発行号「広々80㎡以上マンション特集」に掲載されました
広いマンションの暮らしは?
マンションで圧倒的に多く、最もポピュラーな間取りは3LDK(3ベッドルーム+リビング+ダイニング+キッチン)ですが、専有面積でみると70㎡台から100㎡超の住戸まで様々です。住戸面積が広くなると一つ一つの部屋が広くなることはもちろん、リビングの位置や形(縦長なのか、横長なのか)、ユニットバスのサイズ、収納の大きさなども変わってきます。
また、面積が広い住戸は妻側(マンションの端に設けられる住戸)や上層部に設けられるケースが多く、一般的には妻側にある住戸は通風・採光条件がよくなり、上層部の住戸であれば部屋からの見晴らし(景色/ビュー)が良くなるため、面積の広いマンションは、通風・採光・見晴らしなど居住環境に関する条件も優れている傾向があると言ってよいでしょう。
もちろん物件ごとに違いはありますが、面積が変わるとどのような違いが生じるのか、大きくくくってまとめてみましょう。
80㎡台のマンションなら…
アイランドキッチンが登場、横長リビングも多くみられるようになります。採光条件がよいワイドスパン(住戸のバルコニーに面する長さが長い)住戸、妻側住戸が増え、主寝室は7畳以上に、ウォークインクローゼットが大きくなり、ユニットバスのサイズは1418(内法で縦が1.4メートル、縦が1.8メートル、ファミリー向けの標準サイズ)といったところでしょうか。
90㎡台のマンションなら…
リビング・ダイニングの面積20畳以上の間取りも可能になり、アイランドキッチン、独立型キッチンも可能、主寝室は7畳以上となります。ユニットバスのサイズが大きくなり、1418または1616、1680、1620などの採用も見られます。
100㎡台のマンションなら…
リビング・ダイニングの面積20畳以上、リビングとダイニングそれぞれに大き目の家具をレイアウト可能、主寝室は10畳以上で広いウィークインクローゼット付き、その他の個室も6畳以上、共用収納やパントリー、リネン庫など収納が充実してきます。
ユニットバスのサイズの違い
住戸面積が広くなれば、採用されるユニットバスのサイズも大きくなります。3LDKなどファミリータイプの間取りなら、マンションでは1418サイズ(0.75坪)の採用が標準的です。1418サイズは身長160センチの人が足をのばせるサイズです(メーカーによって異なります)。1620サイズ(1坪)となると、洗い場が広くなるので親子で入浴ができたり、背が高くても足をのばせるようになります。もしお風呂好きな方なら、採用されているユニットバスのサイズを住戸選びの参考にしたり、住戸の広さを決めても良いかもしれません。
70㎡台以下の3LDKの特徴
80㎡台以上の広いマンションの特徴を見てきましたが、最後に70㎡台の3LDKの間取りの注意点を挙げます。70㎡台で3LDKの間取りは可能ですが、リビングも個室もギリギリの広さになっているケースが多いです。リビング・ダイニングの形は縦長(バルコニーに面して短辺が接し、奥へ長い長方形)となり、広さは10畳~12畳程度、リビング・ダイニングとしてギリギリラインですが、70㎡台の後半になると、横長リビングも見られるようになります。
3つある個室の一つは6畳を確保しても、他の2室は4畳台または5畳台と小さめになります。6畳の個室を主寝室として使用することになると思いますが、シングルベッドを二つ入れるとベッド周りに通路が取れない可能性があります。キッチンはⅠ型の対面式または壁付型になるでしょう。
70㎡台以下の3LDKでは家具選びが重要
都市部のマンションでは60㎡台や70㎡台の3LDKが最も多く供給されています。そこで、狭く感じない工夫としては、家具の選定が重要です。例えば10畳のリビング・ダイニングであれば、リビングセットとダイニングセットの両方を入れるよりも、食事もくつろぎも両方できる兼用家具を入れることをお勧めします。椅子はくつろげるソファータイプでテーブルは食事ができるような広さ・高さとなっています。また、寝室が6畳の場合はシングルベッドを二つ入れるのではなく、ダブルベッドにしたり、布団を敷いて就寝するなど部屋空間を少しでも広く使える工夫をすることをお勧めします。
今回はマンションの80㎡台・90㎡台・100㎡台の3LDKの間取りの特徴をまとめました。2023年4月26日発行のSUUMOマガジン「仙台版」「広島版」では、間取り図入りで詳しく解説しています。ぜひそちらもご覧いただけますと幸いです。

SUUMOマガジン2023年4月26日発行号。広々マンション特集です。
▶SUUMOマガジンとは
マンション、一戸建て、土地などの住まいを買いたい人・売りたい人のための無料住宅情報誌。
出版社:リクルート 発行間隔:隔週刊 発売日:隔週金曜日 サイズ:A4 参考価格:無料
※註1:不動産経済研究所の調査によると、首都圏の新築分譲マンションの平均専有面積は近年 60㎡台半ばで推移しています。価格高騰の影響もあり、住戸面積はコンパクト化する傾向が続いています。
※コンパクトな住まいについては、60㎡台のマンションで家族4人が暮らす間取りの工夫についても解説しています。
・専有面積60㎡台、家族4人が快適に暮らせる間取り
※コンパクトな住まいで注目される「3LDK」より「2LDK 」という選択についての解説はこちら
・3LDKより2LDK?変わる家族の形に合わせた賢い住まい選び
マンションの間取りについては、All Aboutでも基礎的な解説をしています。以下の記事も参考にしてください。
・アイランドキッチンがあるマンションの間取りの基本
・マンションのリビングは縦長と横長、どちらの間取りがいい?
・妻側(つまがわ)住戸とは?マンションの間取りの基本
・マンション選びはキッチンから?種類や各特徴、注意点
※本記事は、住宅情報誌『SUUMOマガジン』2023年4月26日発行号「広々80㎡以上マンション特集」(2024年10月16日号、同11月13日号にも再掲載)に掲載された内容をもとに、ブログ用に加筆・再構成したものです。
※2026年3月:タイトルと記事構成を見直し、SUUMO掲載情報を追記しました。











